10代~突き通した我が儘~
携帯を開き、夢ちゃんに連絡する。
"外に出てきて"
とだけ打ち、携帯を閉じた。
単車に寄りかかり、目を閉じる。
どれくらいたっただろう。
玄関からガチャっという音がして、
「来都くん?」
と可愛らしい声が聞こえた。
「おいで…」
と腕を広げると夢ちゃんが走って俺の胸に顔を埋めた。
「好きだよ、夢ちゃん」
力をこめて、ギュッと抱きしめる。
「私も、来都君が好き」
夢ちゃんの腕に力がこもる。
「それだけ!またね、夢ちゃんっ」
夢ちゃんの首に顔を埋めて、
首にキスマークをつけた。