【Berry's Cafe版】やっぱり君にはかなわない〜花と光と奏でSS
白を基調としたリビングへ入ると、そこにはそこの主であるかのようなまっ赤なソファーがあり、

一旦それに座るように促した紫音が、キッチンの方へと姿を消した。

だけどすぐに戻って来て、手にしていた物を黙ったまま俺に差し出す。


スッと目の前にきた"おしぼり"を、俺は受け取った。



「サンキュ。……なぁ、何で黙ってんの?」



俺のその問いかけに、口元に弧を描いた紫音。



「?」



俺が首を傾げるも、やっぱり黙ったままで…またキッチンの方へと戻って行った。



(え?何?)



その様子が気になり、俺はソファーから立ち上がった。


自宅でもないのに、うろつくって……


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