【Berry's Cafe版】やっぱり君にはかなわない〜花と光と奏でSS
「今日は一人なのか?」



そう言って教室の中を見回した煌暉くんに、碧の姿を探しているのかと思って、



『お休みなんです』



私はそう返答した。



「そっか。元気の塊みたいな感じだけど…風邪?」

『いいえ。お家の用事だそうです』

「だよな。熱あっても来そうだし。
紫音に会えなくて、イライラしてんのが目に浮かぶわ。あ……それ俺か。
やっと同じ校舎になったのに、かえってそれがイライラすんだけど。
1年と2年の一部のクラスは同じ階で、しかも紫音のクラスが2年の隣りとか…イラつく」

『仕方ないですよ……』

「紫音は寂しくないの?」



私をうかがうように、首を傾げた煌暉くんの切なそうにした表情に、胸がキュッとなる。



『……寂しい…ですよ』



私のその返答にフッと微笑んで、



「じゃあ…俺の"自己満"叶えて」


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