【Berry's Cafe版】やっぱり君にはかなわない〜花と光と奏でSS
「煌暉先輩」

「………………何?」



私の呼びかけで、先輩がスマホに落としていた顔を上げて、その視線を移してきた。


何か、返事までに間があった気がするけど……



(やっぱかっこいい)



「私、1Dの「いや……悪い。名前とか聞いてねぇし」

「え?」

「あーーー…高校入りのコ?」

「はい。……それが何か?」

「そっか。じゃあ知らねぇよな。
俺を名前で呼ぶのが、今は"NG"だってこと」

「へ?」

「そう呼んでいい女は一人だけだから」

「……………」

「あ、別に呼ぶのは勝手だけど…俺、返事しないしね。
今のは久々に聞いて、イラッとしただけ」

「……………」

「気を悪くしたかもだけど、俺こんなヤツだし。
で?何か用?」



雑誌の中の人物と同じとは思えないぐらいに、無表情で淡々と話すことに驚いた。

確かにイメージを押しつけるのはよくないけど、あくまでもモデルをしてるんだから、その印象を悪くするようなことはするはずない。と思ってしまうのは……それも押しつけ?


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