【Berry's Cafe版】やっぱり君にはかなわない〜花と光と奏でSS
俺の決意~キスの先の誓い
"すげぇ嬉しそう"
数種類のケーキを前にして、瞳をキラキラと輝かせている紫音。
"マジで甘いもん好きなんだな。可愛い……つかヤベぇ"
そう思ったのも、紫音のその様子は一見子供っぽく感じるけど、している仕草がそうは見えなくさせていて……
唇を少しすぼめさせ、その下唇に人差し指を押しつけているからそこがわずかに開いていた。
それに似た仕草を前にも見たことがあったことを思い出した俺は、
"挑発してるって自覚……はないよな。……ハァ"
と溜息が胸中に広がった。
その思考にあぐねている時の紫音の癖はやっぱり色っぽくて、まるで“おねだり”をされているかのように受け取ってしまう。
だけどその相手は俺じゃなくてケーキ……
"ケーキ相手に嫉妬とか……どんだけヤバいの…俺"
だからつい意地になって、いつもなら言ってあげられることも、
"そんな見ててもケーキは聞いてくんねぇよ?
おねだりは俺にして"
なんて視線で問いかけてみたり……
そんなことを頬杖をつきながら思っていた俺に、
『煌暉くん』
と唇にあった指先をほんの少し下へ滑らせて、顎と唇の間のくぼみにそれを移した紫音が上目使いに俺を見てきた。
"!!"
その瞬間早まり出した俺の鼓動。
『一つしかダメですか?』
ケーキに…じゃなく、いや、当たり前なんだけど、“おねだり”をするように俺をまっすぐ見つめてきてそう問いかけられた。
数種類のケーキを前にして、瞳をキラキラと輝かせている紫音。
"マジで甘いもん好きなんだな。可愛い……つかヤベぇ"
そう思ったのも、紫音のその様子は一見子供っぽく感じるけど、している仕草がそうは見えなくさせていて……
唇を少しすぼめさせ、その下唇に人差し指を押しつけているからそこがわずかに開いていた。
それに似た仕草を前にも見たことがあったことを思い出した俺は、
"挑発してるって自覚……はないよな。……ハァ"
と溜息が胸中に広がった。
その思考にあぐねている時の紫音の癖はやっぱり色っぽくて、まるで“おねだり”をされているかのように受け取ってしまう。
だけどその相手は俺じゃなくてケーキ……
"ケーキ相手に嫉妬とか……どんだけヤバいの…俺"
だからつい意地になって、いつもなら言ってあげられることも、
"そんな見ててもケーキは聞いてくんねぇよ?
おねだりは俺にして"
なんて視線で問いかけてみたり……
そんなことを頬杖をつきながら思っていた俺に、
『煌暉くん』
と唇にあった指先をほんの少し下へ滑らせて、顎と唇の間のくぼみにそれを移した紫音が上目使いに俺を見てきた。
"!!"
その瞬間早まり出した俺の鼓動。
『一つしかダメですか?』
ケーキに…じゃなく、いや、当たり前なんだけど、“おねだり”をするように俺をまっすぐ見つめてきてそう問いかけられた。