【Berry's Cafe版】やっぱり君にはかなわない〜花と光と奏でSS
「その中でも私は上の方。会っていた回数も多かったし、身体の相性だって良かったわ。だからその他大勢と同じと思わないでよね」

私が唖然としたままでいるからか、饒舌なまでに続けられる話。それを聞いていて、この女(ヒト)が何をもってして自分と他の女(ヒト)を比べているのか、そしてその比べていることの意味が私にはわからなかった。

皆それぞれ良いところと何ら悪いところがあって、あなたはあなたで、他人(ヒト)は他人(ヒト)でしょ?と思ってしまう。

「突然去年の夏に“もう今の関係を終わりにしたい”って言われて、やっと煌暉の彼女になれると思ってたのに。でもそれから全然連絡来ないし、焦らされすぎて、こっちから連絡してみたらケー番変わってて、つながらないし……
その時何も聞かずに“わかった”って応えた自分がバカみたいだったわ。
でも、他のコ達を切ってたみたいだから、そのうち言ってくれると思って自由にさせてたのに、タイプの違うあなたで“つまみ食い”始めてたなんて……
よっぽど新鮮なのね。
でもそろそろヤメてもらわないと…
それに多分、煌暉の“特定”になるには条件があるのよ。
もう少しでそれがクリア出来そうなんだからつまみ食いされてるあなたはジャマしないでよね」

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