【Berry's Cafe版】やっぱり君にはかなわない〜花と光と奏でSS
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“感じた疑問を隠すの禁止な。
俺は自分で気づかないことが多いし、最低な過去もある。
だからそれも含めて、それ以外でも紫音を不安にさせたくないからちゃんと聞いて。
どんなにカッコ悪くても紫音には俺をちゃんと見て欲しい。
そんな俺も好きでいてもらいたい”
“それはちょっとした“俺様”ですか?”
“え!?”
“カッコ悪い煌暉くんを見せられても、私は変わらず煌暉くんを好きでいると?”
“…ちょっ……待って。今のは……”
“訂正するんですか?必要ないですよ”
“え!?マジ待って”
“フフッ 焦ってます?”
“…………カッコ悪…”
“今さらですよ”
“え?今さらなの?マジで?”
“私は煌暉くんの“彼女”ですよ。何だと思ってたんですか?…って言う私も“俺様”?……じゃなくて“私様”?
煌暉くんのカッコ悪いところなんて、おつき合いする前からもう何度も見てます。それに私のカッコ悪いところだって煌暉くんは見てますよね。でもそれをちゃんと受け止めて、包んでくれてます。
私だって同じつもりです。
だからそれを“私様”で言うと、“当然”?だと思ってます。
お互いを思いやって認めていれば、カッコ悪くても受け入れることは容易ですよね。ましてやそれに嫌悪や怒りなども湧き起こりません。なら、好き以外の感情にはならないのでは?
byどこまでも自己中思考の“私様紫音”でした“
”………私様紫音って…可愛く言われても…”
“え!?ダメでした?”
“……何でそんないい女なの?…ありえねぇ……ホントに14才?
もうヤバいって……超好き。めっちゃ好き”
“私も煌暉くんがめっちゃ好きです。……バカップルですね。フフッ 
……話がそれましたけど、ちゃんと聞きますので、煌暉くんもちゃんと聞いて下さいね。約束です”

──**


紫音が俺の彼女になって、俺の最低な過去をカミングアウトした時に交わした会話。

あの時に紫音はそう言ってくれてたのに……


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