【Berry's Cafe版】やっぱり君にはかなわない〜花と光と奏でSS
「帰るな。
全然恥ずかしがることじゃねぇし、間違ってねぇから」
『え?』
「押し倒しそうだった」
『…………』
「けど、そうしなかった理由が俺の中にある」
『……理由?』
「……本当は、俺が18になってから紫音に聞いてもらおうと思ってたけど……
俺達、つき合ってからもう少しで半年だよな。
実はこの半年……俺自身ずっと理性と戦っててさ……

俺は紫音を本当の意味で“俺のモノ”にしたいと毎日思ってるんだ。

俺の過去を知ってくれてて、俺にとって嬉しすぎることを言ってくれた今の紫音なら、じゃあ何で?って思うのかもしんねぇけど……

俺は初めから紫音が好きで、それがつき合えることになって、その想いは増すばかりで……
本当に紫音が大事で大切にしたいと思ってる。

だから今以上の関係は、俺の欲望なんかじゃなく、俺がちゃんと責任の取れる年令になってから、紫音がそれに応えてもいいと思える年令になってからって考えてて……

じゃあ今までの俺は何だよって感じで、明らかに自分勝手な考えだけど………
俺なりのケジメ。それと戦ってる。
ガキのくせに何言ってんだ、って自分でも思うけど…

俺は本気だよ。

いつか来る未来は“紫音”と、ってずっと思ってる。

さっきはフラれるかもってびびってた上に、この先俺はどうやって生きて行くんだ、とも思ってたのにな。フラれずに済んだからこんな偉そうなことが言えるんだけど…

……また重すぎる告白の続きしてっけど……俺大丈夫?」

俺は自分の中で描いていた思いを、今度こそ包み隠すことなく紫音へ伝えた。

内心ではまたかなりびびってるけど………

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