【Berry's Cafe版】やっぱり君にはかなわない〜花と光と奏でSS
「遅いよ煌暉。
迎えに行ったまま、もう戻って来ないかと思ったし」



今俺にそう言ったのは、次男の星河(せいが)。


二人は母さんと入れ替わるように、俺と紫音の前まで近づいて来た。



「俺の兄貴達。
こっちが天河で、こっちが星河。見ての通り一卵性の双子。
今日は家にいるけど、気にしなくていいからな」



俺は紫音へそう紹介すると、



『初めまして。月瀬紫音と申します。
今日はお会い出来てとても嬉しいです。どうぞよろしくお願いします」



相変わらずの丁寧な口調で自己紹介をし、ペコッとおじぎをした。

もちろん、万人を魅了するあの微笑みつきだ。



「へえ。煌暉の彼女か……
お前、よく"彼氏"にしてもらえたな」

「天使のご慈悲?」

(予想はしてたけど容赦ねぇな)

「うるせぇ。いろいろあんだよ」


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