ice-cold
「はぁはぁ…はぁ…そっ蒼くん!!蒼くん!!」

いない…どこ…?どこにいるの?

屋上には古い倉庫がある。
恐る恐るわたしは倉庫の中に入った
そこは壊れた机や椅子がずらりと置いているだけだった。

「やっぱいない…」

ガチャン!!

「え!!」

ガチャガチャッ
なんで!?開かない…

「ウソ…このままここにいろって言うの…」

キンコーンカンコーン~♪

もう下校時間だ…もう4時間もいるのに誰も屋上にこないし…

「…寒い」

辺りはもう真っ暗で小さな窓の月明かりだけが、
唯一わたしを照らしててくれていた。

「もうやだ…」

わたしは立ち上がってドアを叩きまくった。

ドンドンドンッドンドンドンッ

誰か来て!!誰かわたしを助けて!!ここから出して!!

「だめだ…」

あきらめかけたそのとき…

「美沙…ちゃん?」

蒼くんだ…













< 106 / 161 >

この作品をシェア

pagetop