ice-cold
「だ…だい…じょうぶ…だから…」

「何が大丈夫だ」

「先生!!」

先生がリンゴちゃんを抱えて廊下へと出ていった。
そのときのリンゴちゃんは顔が真っ赤だった

「…もしかして…リンゴちゃん…」

「どうしたん?」

「いや…なにも…大丈夫かなって」

これでわかった。リンゴちゃんは先生がスキなんだ。
だからあのとき…

リンゴちゃんを見ていると、昔のわたしを思い出す。
先生は多分30歳を越えているだろう。
でもそんなのは関係ない、年なんて関係ない…
リンゴちゃんはすごい…

下校時間になってもリンゴちゃんは帰っては来なかった。

「本間に大丈夫なんかな…リンゴちゃん…」

「そっとしといてあげよう。ハナ」

「そうやな、美沙っち」








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