ice-cold
「後、40分。それまで耐えきれるかな?あははっ」

このままだと…赤ちゃんが…
なんで…?こんなことになったの?
わたし…なんか悪いことした?

「い…じ…」

「は?何?」

声が…でにくい…

「いじめて…楽しい?」

「…わかんなーい!!あ!30分経過♪ね!みんなトランプしよ~」

わたしはずっとおなかを手で暖めていた。
ゆっくりゆっくりさすりながら一時間という過酷な時間と戦っていた。

「大丈夫…大丈夫…」

赤ちゃんに言い聞かせて…

「ちっ後、10分かっ」

「ねぇ…由子。あれ…見て…」

あれ?わたし…もう…ダメかも…

「きゃ!!」

すでにわたしは意識が朦朧としていて、水に浮いていた。

「美沙!!」

…馨の声…。

馨…来てくれたんだ…









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