夫婦・・として
☆☆神原 仁
瞳子の声が、すると思い見ると
瞳子が、長身のイケメンと話していた。
瞳子には、少し戸惑いが
見えたが、男が何か言うと
途端に穏やかな顔になった。
男が、何か言いかけたとき
看護師が、瞳子を呼びに来て
瞳子は、男に詫びて
その場を離れた。
男は、落胆した顔をしたが
何かを吹っ切るような
顔をして、その場を離れた。
男が、瞳子を見る目・・・・
あの男は、瞳子に気持ちがある
と、わかった。
なぜなら、俺も17年ほど瞳子を
想っている。
ずっとではないが・・
親友の忠臣から、医大生の時に
彼女ができたから
合って欲しいと言われた。
それが、瞳子だ。
医大のマドンナと
言われてる女性だと
直ぐにわかった。
瞳子は、本当に美人だが
気さくて、優しくて
俺は、親友の彼女だが
直ぐに瞳子に惚れた。
その時に、なぜ忠臣より先に
瞳子と出会わなかったのだろう
と、自分と神様を恨んだ。
瞳子は、忠臣との間に鈴華を
授かり、一年休学してから
医大に復帰した。
俺と忠臣は、先に大学病院にはいり
医師として勤めていた。
遅れて瞳子は、大学病院に入ってきたが
鈴華の子育てを
瞳子のお母さんに
協力してもらいながらの勤務は、
とても大変そうだった。
俺は、結婚した瞳子を
あきらめ
鈴華を可愛がり
忠臣夫婦とも、楽しく過ごせる
ようになっていた。
俺も彼女がいたり、別れたりの
繰り返しの日々を送っていた。
まあ、欲求の捌け口で
終わる女もいたが・・・・
結婚したいと思うほどの女性には
出会えてなかった。
そんなとき、忠臣が亡くなった。
忠臣の体調の変化に気付かなかった
瞳子は、自分を責め立て、
ぼーぜんとしていた。
俺は、出来る限り瞳子に寄り添った。
瞳子は、鈴華の為、患者の為に
自分を気丈に奮い立たせた。
それは、
忠臣の父であり、大学病院の学部長
の正臣さんが、瞳子に
「辛いなら医師を辞めがても良い。」
と、言ったのが、ほったんでもあった。
その言葉に瞳子は、
忠臣と一緒に
やってきたのだから
忠臣の為にも頑張りたい
と、そう瞳子は言った。