夫婦・・として
☆☆色んな表情
私は、そのまま
注射の苦手な花音ちゃんが
点滴を嫌がらなかったと
報告を受けて病室へ向かった。
小さい体で、治療を受ける花音ちゃん
早く元気になって、学校に行く事を
楽しみしている。
花音ちゃんと話して病室を出ると、
結斗君のお父さんの佐原さんがいた。
先程の失礼をお詫びした。
彼は、複雑そうな顔をしていたが、
とても穏やかな顔をした。
その顔に、なぜか胸が締めつけられた。
その時、看護師の泉ちゃんから
呼ばれて
はっと、我に戻り
佐原さんに挨拶をして
その場を後にした。
彼は、何かを
言いかけたが、先を聞く事はなかった。
次の日、結斗君は頭の検査を
受けたが、問題はなかった。
だが、利き手を骨折しているから
抜糸が、行われるまで
入院していたほうが
良いと考えていた。
結斗君のお父さんに承諾を頂かないと
それに、結斗君が助けた女の子の
両親からも会ってお礼がいいたいと
連絡が入っている。
それも、確認したいが
彼は、はたして今日来るだろうか?
来ないときは、結斗君から
連絡とってもらうしかない。
と、思っていたら
夕方、結斗君の病室に呼ばれた。
中に入ると
びっくりした顔の結斗君と
彼がいた。
私は、彼に結斗君の検査の報告と
抜糸が終わるまで入院することを
話した。
彼は、
「お願いします。」
と、言ってくれた。
それから、結斗君が助けた
女の子の話をした。
やはり、彼は知らなかったらしく
驚いていたが
結斗君に、いきなり怒鳴ったことを
詫びていた。
それからは、鈴華の話をしたりした。
鈴華も学校の帰りに来て
彼に言ったことを謝っていたが
彼は、自分でも気づいているから
大丈夫だよ。
と、言った。
それからは、三人が話し
彼は黙って聞いていた
そんな彼は、色んな表情を見せていた。
なぜだか、私は楽しかった。
仁が、結斗君の消毒にきて
正臣(義父)さんが呼んでいた
と、言うから学部長室に向かった。
もう少し、彼を見ていたかったが・・・