夫婦・・として
6話
☆☆時を刻む
翌日は、ゆっくりして
日曜日は、暁斗さんと出掛けた。
鈴華が、さんざん冷やかすから
暁斗さんも照れていた。
鈴華も結斗君と出かけるようだったから
気を付けて行くように言った。
暁斗さんが、買いたいものが
あるみたいでショッピングモールに
やってきた。
車をおりて
暁斗さんが、手をとるから
繋いだまま、あちこちを見て回った。
忠臣とも手を繋いで
歩くことなんて、ほとんどなかったから
妙に照れくさかった。
その事を、暁斗さんに話すと
暁斗さんは、笑いながら
「俺と、繋いでくれて
うれしい。」
と、ニコニコしていた。
暁斗さんが、ここに来たのは
暁斗さんの好きなブランドの
お店で、私へのプレゼントを
購入するためみたいだ。
それは、暁斗さんとお揃いの時計
だった。
私の好みの色が、わからなかったらしい。
その時計は、シンプルだけど、おしゃれで
つけ心地が良かった。
「ありがとう、すっごく
つけ心地がよくてオシャレだね。」
と、言うと
「そう、良かった。
俺も、気にいってるんだ。
今から、一緒にゆっくり時を刻んで行こう。」
と、言ってくれたから
うん、うん、と頷いた。
すると、
「瞳子・・?」
と、呼ばれて振り向くと
「あっ、仁?」
と、瞳子。
仁は、顔から視線を下にうつすと
瞳子の手が誰かと繋がっているのに
きづいた。
暁斗も支払いを終わらせて
振り向く
「あっ、神原先生?」
「仁、買い物?」
と、瞳子も。
「仁さん、お待たせして
すみません。」
と、仁の元には
きれいな女性がやって来た。
「仁、デート中?」
と、瞳子。
「あっ、まあな。
瞳子は、佐原さんと?」
と、仁がきいた。
「仁さん、どなたですか?」
と、女性が言ったが
仁が答えないから
瞳子は、
「同じ大学病院で勤務しています。
小児科医の生島です。
こちらは、恋人の佐原さんです。」
と、言うと
「そうなんですね。
私、城之内 佳純と申します。」
と、女性は言った。
「瞳子、神原先生にも
失礼だから、僕達も行こうか。」
「そうね。
では、仁、また明日。
城之内さん、失礼します。」
と、言ってその場を二人で離れた。