夫婦・・として
☆☆こんな一面
瞳子は、こんな甘い自分にも
驚いていた。
手を繋いだり、人前でキスしたり
若い人達みたいに、イチャイチャしたり
そんなこと、したことないし
忠臣もそんな人では、なかったから。
でも、嫌ではなかった。
暁斗といると、なんにも
気にならない。
そんな雰囲気を暁斗が
つくりあげていた。
まぁ、とうの本人の暁斗は、
まったく、気づいていない。
暁斗自身も、驚いていた。
確かに、亜紀を溺愛していたが
昔から、他人に感心がなく
大学でも、自分が好きな学科だから
話しをしているだけ。
亜紀の顔が見たくて
早く帰ったりするが
外に連れ出したり
誰が見ているか、わからないところで
抱き締めたりキスしたり
なんて有り得なかった。
だが、瞳子がみせる
色んな表情を見ていると
試してみたくなる。
瞳子は、本当に美人で
キリッと、かっこいい反面
可愛らしさを持っていて
まだ、あって数日なのに
愛しくて、たまらなかった。
亜紀を失って
まもなく二年。
亜紀以上の女性なんか
いないと、思っていたのに。
出会うべくして、瞳子と
出会ったんだろうと思う。
もう、若くない俺達は、
お互いを知りながら
ゆっくり進んでいけば
いいと、思っていた。
神原先生には悪いけど
渡したくない、いや、
渡せないんだ、瞳子は。
瞳子自身が、神原先生が
良いと言うなら
仕方ないが。
俺達は、軽くランチをとり
海辺を散歩して
瞳子が、食事を作ってくれると
言うから、二人で買い物して
瞳子の家に行った。
結斗と鈴華ちゃんは、
飲み会らしいから。
「二人でゆっくりして。」
と、連絡があった。