夫婦・・として

☆☆佐原 結斗


俺は、仲の良かった鈴華の
お父さんが、なくなったとき
泣き続ける鈴華が、
余りにも小さく・・・
余りにも切なくて・・
俺は、鈴華の側を離れる事が出来ず
ずっと、鈴華の手を握りしめていた。

いつも、陽気で負けず嫌いな
鈴華が、儚くて·····
こいつの手って
こんなに小さいんだ。
護りたい、護り続けたい
そう、思ってしまった。

その時、
自分自身の気持ちに気づいて
改めて、鈴華に告白して
付き合うようになった。

鈴華のママ·····
瞳子さんは·····
気丈に振る舞っていたが‥‥


葬儀も終わり
しばらくすると
鈴華も鈴華のママ・瞳子さんも
自分の生活を取り戻して行った。

俺と鈴華の付き合いも順調で
瞳子さんも交えて食事をすることも
良くあった。

俺の両親は、というと‥‥
母さんは、専業主婦。

親父は、大学で教授をしている。

親父は、先生なんかしてるくせに
他人に興味がなく
たんたんと講義をするらしい。

ただ、なぜだか、分かりやすいと
学生からは‥‥好評。

そんな親父は、母を溺愛していて
俺なんか、目もくれない。
亜紀、亜紀と母が
いれば、何もいらないみたいだ。

だが、母親はとても優しくて
それなりに、上手くいっている家族だった。

それが······

・・突然‥‥壊れた······
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