スウィートコーヒー
カァ~!
「からかうのはやめて下さい!」
「からかってなんかないよ。可愛いな~って思っただけ」
「それがからかってるって言うんです!とにかく腕!離してください!」
「ごめん、ごめん」
クスクスクス
あたしが去った後でもしばらくあの人は笑っていた。
何なのよ!
あの失礼極まりない男は…―!
「ねぇねぇ柚ちゃん♪今あの人と話してたでしょう?」
「なっ……!」
話かけてきたのは同い年で一緒にバイトしている那美ちゃん。
「べっ別に……何も」
「あの人カッコイイよね~。実はあたし目つけてたんだぁ♪でも柚ちゃんに興味あるみたいだし遠慮しとこ~っと♪」
へっ?
興味って……
「…ちょっ、違うって!」
あたしが弁解しようとした時には那美ちゃんはもうオーダーをとりに行っていた。
まぁ確かにカッコイイけどね……
でも今のはどう考えてもからかってるようにしか思えないもん。
興味とか……そんなのとは、違うよ……。