冷たい王子とチビな私
『あのさ』
その場の全員がその〝男子生徒〟の一言に注目した。
『早く買ってどっかいってよ。』
驚くくらい整った顔に、スッと伸びだ身長にめをうばわれた。
「あぁー!りゅーとくぅん♡」
さっきまで人を小馬鹿にしてた楓さんたちのグループがなれなれしく彼のであろう名前をよぶ。
『うるさいな。買ったならどっかいってよ。目障り』
サラッとしたものいいと有無をいわさぬその言葉の鋭さに尊敬をおぼえる。
しぶしぶ退散した彼女達をみたあと私の方へふりかえって..。
『あんたも、おわったならどっかいきなよ。』