冷たい王子とチビな私
「あ、あ、赤田くん?!」

いきなり入ってきた赤田くんにビクッと体が反応した。

「ふっ。赤田だよ~。」

彼はまた陽気に笑う。

「あ、話って何?」

私はさっそく話を切り出してみた。

「えっとさ...」

「う、うん。」

緊張する。

「俺もっと姫となかよくなりたいんだ!」

「え?」

彼から放たれた言葉は小学生みたいな内容だった。

「だから、俺のこと下の名前で読んで!!」

なんて、可愛い人なんだろ。

大石くんは馬鹿だなぁ。
告白なんかじゃないじゃない!

「いいよ!よろしくね。守くん!」

そういってニコッとわらった。
守くんといると安心できる。

「...ありがとう。ひめ!」
彼もまた笑顔だった。
< 64 / 126 >

この作品をシェア

pagetop