冷たい王子とチビな私


『 もう昼過ぎてるし、お昼にしよーか。』

彼が問いかけているが、私は先ほどのカレの行動にまだ、ドキドキしている。

「う、ん。」

彼と手をつないでフードコートへ。

・・・。
え?まって、大石くんの前で注文してたべるの?
学校ではお互いお弁当だし、中身なんてきにならないけど、フードコートはそうはいかない。その人の好みとか、食べ方で私生活がわかってしまうのだ。

『...なにたべる?』

彼は首を少しかしげた。

「えっと...」

な、なんてこたえればいいの?!
パスタ?...だめだ、麺をすするところをみられてしまう。
餃子?...だめ!口くさくなるし!!

なんならいいんだ。

「...た、たこ焼き!」

致し方なく目に付いた看板をゆびさした。

『...いいよ』

彼はにやっと笑った。
何かたくらんだ笑だった。


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