オオカミ御曹司に捕獲されました
捨てるのはもったいない。

カレーならスプーンで食べられるし、杉本君も食べるの楽じゃないだろうか?

「杉本君、もし良かったらうちでカレー食べてく?昨日の残りで申し訳ないんだけど」

私は部屋にいる杉本君に声をかける。

「いいね、嬉しいよ。ありがとう」

「あとね……」

糠床、杉本君の家に置きたいって言ったら反対されるかな?

「何?」

私が言うのを躊躇っていると、杉本君が穏やかな顔で促す。

「うちの糠床、杉本君の家に持ってっていいかな?容器の蓋開けた時、ちょっと臭うかもしれないけど」

「構わないよ。糠床って毎日かき混ぜてやらないといけないんだよね?」
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