オオカミ御曹司に捕獲されました
杉本君の方を振り返って、彼に近づき両手を伸ばす。

だが、伸長差があってやりにくい。

「ネクタイの結び目が見えないから、杉本君ちょっと屈んでくれるかな?」

「ああ、ごめん、ごめん」

杉本君が屈むと、すぐ目の前に彼の顔があって驚いた。

わっ‼……ち、近い‼

私と目が合うと、彼はフッと微笑する。

それに反応してカチンと石化する身体。

ああ~、またあのキス思い出しちゃった~‼

杉本君ってメドゥーサじゃないだろうか?

この接近はかなりヤバイ。

怪我してるんだし、大人しくしててくれるよね?

でも……なんか危険な感じがする。

警戒レベルMAX。
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