オオカミ御曹司に捕獲されました
「これは……ずいぶんと可愛い本読んでるね」
杉本君が私の目を見て含み笑いをする。
うわあ、最悪だ。
私は杉本君の笑顔を見て、顔面蒼白になった。
きっと二十六にもなって学園ものの少女漫画読んでって馬鹿にしてるに違いない。
よりによってこの人に知られるなんて……。
「……返して!」
杉本君の手から漫画本を奪おうとすると、彼はひょいと本を上に上げて私の動きを阻んだ。
「これも濡れちゃったし弁償するよ。それにしても、五十嵐さんてこういうのが好きなんだね」
……こいつ……私をからかって楽しんでるでしょう?
「悪い?誰にも迷惑かけてないじゃない!」
杉本君が私の目を見て含み笑いをする。
うわあ、最悪だ。
私は杉本君の笑顔を見て、顔面蒼白になった。
きっと二十六にもなって学園ものの少女漫画読んでって馬鹿にしてるに違いない。
よりによってこの人に知られるなんて……。
「……返して!」
杉本君の手から漫画本を奪おうとすると、彼はひょいと本を上に上げて私の動きを阻んだ。
「これも濡れちゃったし弁償するよ。それにしても、五十嵐さんてこういうのが好きなんだね」
……こいつ……私をからかって楽しんでるでしょう?
「悪い?誰にも迷惑かけてないじゃない!」