オオカミ御曹司に捕獲されました
少し咎めるような口調で言うと、そんな俺の目を見て妹はうっすらと口角を上げた。
「バレなければ問題ありませんわ。後日、お兄様のところに興信所から請求書が届きますから、よろしくお願いしますわね」
このふてぶてしさ。
ある意味うらやましい。
「わかったよ」
「あっ、そう言えば、忘れるところでした。これ、お母様からの桃です。梨花さんに剥いてもらって下さいね」
妹が持っていた袋を俺の手に押し付ける。
「では、私はお邪魔虫のようですので、これ失礼しますわね」
踵を返して帰ろうとする妹に、俺は兄としての義務感から声をかけた。
「タクシー呼ぼうか?」
「バレなければ問題ありませんわ。後日、お兄様のところに興信所から請求書が届きますから、よろしくお願いしますわね」
このふてぶてしさ。
ある意味うらやましい。
「わかったよ」
「あっ、そう言えば、忘れるところでした。これ、お母様からの桃です。梨花さんに剥いてもらって下さいね」
妹が持っていた袋を俺の手に押し付ける。
「では、私はお邪魔虫のようですので、これ失礼しますわね」
踵を返して帰ろうとする妹に、俺は兄としての義務感から声をかけた。
「タクシー呼ぼうか?」