オオカミ御曹司に捕獲されました
フッと笑うと、俺は店の人にタクシーを呼んでもらい、梨花をタクシーに乗せて自宅マンションに向かう。

スマホを取り出し仕事関係のメールをチェックしていると、スマホが鳴った。

「はい」

スマホを指で操作して電話に出れば、電話の相手は桜井さんだった。

『桜井ですが、今週の木曜の夜、空けておいてもらえませんか?五十嵐さんにも空けておいて欲しいんですが』

俺だけならまだしも梨花も一緒というのは珍しい。

「何かあるんですか?」

『簡単に言えば食事会ですね。社長に頼まれまして』

ふーん。親父の奴、何か企んでるな。

「わかりました。予定しておきます。桜井さんも親父についていくのは大変でしょう?」
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