オオカミ御曹司に捕獲されました
無意識でやってるんだろうな。

ホッとしながらも、杉本君に抱き締められて嬉しくなる自分がいる。

「学……」

愛おしげに杉本君の下の名前を口にしてみる。

寝てる本人には気づかれない。

杉本君を好きな事も、彼の下の名前を呼んだ事も……私だけの秘密だ。

このままもう少し……。

それくらい望んでもバチは当たらないよね?

杉本君の胸に頬を寄せゆっくりと目を閉じる。

彼の心音が子守歌代わりになったのか、しばらくすると私はそのまま優しい眠りに誘われた。



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