オオカミ御曹司に捕獲されました
彼の真剣な思いが伝わってくる。

「杉本君……」

「もう俺の人生には梨花が必要不可欠なんだ」

杉本君の言葉に嘘はないって思った。

でも……こんなパーフェクト人間の杉本君の相手が私でいいわけない。

「……本当に私でいいの?私は美人でもないし、何の取り柄もないし、普通のOLだし……」

私は杉本君から視線を逸らして言った。

彼は将来うちの会社の社長になる特別な人だ。

私のような平凡な女が彼の隣に並ぶなんて……ありえないよ。

「梨花は自己評価が低すぎるよ。俺は梨花がどんなに可愛いか知ってるし、仕事だって何だって一生懸命頑張ってるのを知ってる。そんな梨花が側にいてくれると、俺も頑張らなきゃって思うんだ。梨花は俺のエネルギー源なんだよ。じゃあ、最初の質問に戻るけど、どうして泣いてたの?俺と離れると思って悲しくなった?」
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