オオカミ御曹司に捕獲されました
「え?江口課長に?」

私は杉本君の言葉に目を見開いた。

いつの間に……。

何でまたそんな面倒くさいことをしてくれたのだろう?

私のフレックスの連絡まで杉本君がしたのでは明らかに江口課長に私達が怪しい関係なんじゃないかと誤解されるではないか。

「梨花、時間短縮に一緒にシャワー浴びる?」

杉本君がゆっくりと私の頬を撫でる。

彼がどうしてこんなに私に構うのかわからない。

嫌な汗が背中をスーッと流れた。

「……ご冗談を」

私は杉本君の胸に手を当て彼から逃れようとするが、彼は離してくれない。
< 66 / 343 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop