オオカミ御曹司に捕獲されました
自分でも信じられないよ。

男女の関係にはならなかったとはいえ、杉本君と一晩一緒に過ごしたなんて……。

仕事をしててもあのベロチューのシーンが何度も頭に浮かんできて、全然仕事が手につかなかった。

現実の男なんて……あんな綺麗な顔してたって、邪なこと考えてるんだ。

やっぱり恋愛は漫画の世界だけでいい。

刺激が強すぎれば読まなければいいんだし、自分が望む時に好きなだけ自分の好きな妄想に浸れる。

お昼の時間まで私は周囲の好奇な視線に耐えて、ランチの時間になると真っ先に社食に逃げ込んだ。

幸いにも海外事業部のみんなは口が固かったらしい。

絵里ちゃんは私と杉本君の事はまだ知らない。ということは、まだ社内にはさほど噂は広まっていないのだろう。

まあ社内に広まるのも時間の問題だろうけど……。
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