Rain Days
それから目的もなく、ただプラプラとヒデと歩く。

その間、ヒデがバカなことばかり言うもんだから、全く飽きなかった。

気付けば、日はすっかり落ちていた。

そう言えば、無理やり連れだされたから、あたしの荷物は学校だ。

それを思い出し、あたし達は再び学校へと戻った。


「あおい。お化けとか信じる?」

「何よ、いきなり」

「うちの学校、出るんだってよ」

「居るわけないでしょ、お化けなんて」


口では強がって見たものの、内心ビビっていた。

日中だと何も感じないのに、薄暗い校舎はやけに不気味に感じる。

サッサッと荷物を取って、帰ろう。

自然と足早になりながら、教室へと向かい、荷物を手にした。

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