Rain Days
「何回電話したと思ってんだよ」


竜也の言葉に、ヒデは携帯を取り出す。


「すげぇな。ストーカーみたい」

「お前なぁ」

「で、なんかあったのかよ」


2人の苛立ちとは正反対に、ヒデは冷静に問う。


「理沙が居なくなった」

「で?」


俺には関係ないとでも言いたげに、ヒデは問う。


「どうせ見つかったんだろ」

「あぁ。で、お前に会いたがってる」


ヒデはチッと、舌打ちを零した。


「彼女のことは俺が送るから、理沙のとこに行ってやってくれ」


竜也に頼まれ、ヒデはあたしの顔色を伺う。


「行けば良いじゃん」

「冷てぇな」


悲しそうに言い捨てるヒデが、何だか泣きそうな顔をしていたような気がした。

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