拝啓、天国の君へ
しばらくの沈黙。私は千尋が喋り始めるのを待った


「俺さ、病気なんだ。心臓の。結構悪い・・・。」


「・・・そーなんだ・・・。治るの・・・?」


案外すんなり受け入れることができた。


もしかしたら心のどっかでは気づいてたのかもしれない・・・


「どうだろ?」と曖昧に笑う千尋を見ると胸が締め付けられた


「・・・だからさ、付き合えない。ごめん・・・。」


フラれた・・・?なんだか納得いかない。だってまだ千尋の気持ちも聞いてない・・・


「千尋はさ、私のこと嫌い?」


まっすぐ千尋の目を見つめる


しばらくの沈黙。


ふっと千尋が視線をそらした


「・・・千尋の負け。罰ゲームとして私と付き合って・・・!」


にっと笑って言う。多分泣きそうな顔になってる


ずるくてごめん・・・。


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