国王陛下の独占愛
パルヴォを黙らせてセヴェリは、満足げな笑みを浮べソリに言った。
「城に来い」
誰もが、ソリが”はい”と答えると思っていた。
だが、口をひらいたソリは、きっぱりとした声で
「できません」
と答えた。
笑みをひっこめ、驚きに目を見開いて、セヴェリはソリを見る。
「なんと言った?」
「できません、とお答えしました。
祖父をおいて、城に行くことはできません」
セヴォリは、頭にかっと血がのぼるのを感じた。
自分が直々に声をかけたのに、それを迷うこともなく断るとは。
「それならば、祖父もつれてくればいい」
「陛下!」
パルヴォが叫んだ。
周りのものは皆、息を詰めて成り行きを見守っている。