国王陛下の独占愛
ふらりと目眩がする。
ゆらりと揺れる身体が、力強い腕で抱きとめられたのをソリは感じた。
いけないと思うのに、身体はいうことをきかない。
ソリは間近にセヴェリを感じ焦ったが、それと同時に安心感にも包まれていた。
このまま......この人の......腕の中で......。
ソリは意識を手放した。
揺らぐソリの身体を抱きとめたセヴェリは、ふっとソリの身体から力が
ぬけたのを感じ、腕に力をこめてソリを抱えなおした。
「眠ったのか」
目をつむったソリの顔を覗き込む。
自分の身体にソリの身体を寄りかからせるようにしてじっとソリの息を聞いていた
セヴェリはソリの身体を横抱きにすると自分のベッドまで運んだ。
セヴェリは自分がソリのことを愛しく思っていることに気がついていた。
側室にと望むことはできる。
でも、ソリはそんなことを望まぬだろうし、窮屈な王宮暮らしをさせることも
躊躇われた。
ソリの身体に上かけをかけ、そっとソリの額に自分の手をあてる。
「こんなに疲れているのなら、休めばいいのに......ばかだな」
しばらくそのままで、セヴェリはソリの寝顔を見つめ続けた。