恋してセンセイ。
お互いの家を行き来する仲になったある日彼女、莉子ちゃんの家を訪ねた時だった。
「 莉子の兄です 」
初めて出会った彼は、高校生で勉強好きの真面目な性格で
莉子ちゃんに似て笑顔が素敵な人だった。
特別な感情もなく、遊びに行った時に会うとあいさつをするくらいの仲。
友達のお兄さん…
ただそれだけの関係だったのに、それが徐々に崩れ始めていった。
「 綺帆ちゃん、好きになっちゃった 」
お兄さんからの突然の告白。
まだ中学生だったあたしは、初恋もまだの恋愛初心者。
気持ちは嬉しいがその気持ちに応えることは出来ない…、だから彼が " 付き合おう "という言葉を言う前に断った。