恋してセンセイ。
⚫︎ 千紘 side ⚫︎
綺帆は泣きながら話し始めた。
今日の放課後、指導室とは真逆の方向に
3年のサッカー部の生徒と歩いて行く姿を離れたところから見えた。
近くにいた園田も何かを察知したのか、
急いで綺帆たちを追うように居場所を探した。
その時に聞こえた叫び声
そこにいた綺帆は、今、自分自身の過去を話している時の表情と一緒だった。
どれだけ辛い思いをしたのかがわかる。
俺はどうしたらいいのか…
何ができるのか…
そう考える前に体が勝手に動いていた。
「 お前のお母さんが守ってくれる。園田もいるし、……俺もいるから 」
綺帆を引き寄せて強く抱きしめた____