恋してセンセイ。
「 なんだよそれ、俺がなるって言ってんだからそれでいいんだよ。辛いことがあるならそばにいるから。だから、そんな悲しい顔するな、な? 」
男の人の手が伸びて、頬を伝う涙にそっと触れる。
あたし泣いてるの……?
一瞬だったが彼の手が触れた部分は、熱があるかのように赤く染まっていく。
夜でよかった。
明るかったら、顔が赤くなってるの絶対にバレてたよね…
「 なに、顔赤くなっちゃって。まだまだお子ちゃまなんだな 」
いや、この人に昼も夜も関係ないんだ。
人をからかうように肩でツンツンと押してくる男をよける。
「 お子ちゃまじゃないし。 」
「 はいはい。そういえば名前は? 」