恋してセンセイ。
意外とこだわりがあるようだ。
「 なんでこの人の野菜なの? 」
「 高校の時、一人暮らし始めた頃にたまたまここに来たんだけど、その時にこのおじさんが野菜のこと色々教えてくれてさ」
いつものクールな千紘とは違い、
楽しそうに話す彼。
「 美味しい食べ方とか調理方法とか、こんな俺に丁寧に教えてくれて。第二の父親みたいな人で、今でも会った時は喋ったりするんだ 」
「 へぇ〜、滅多に言わない千紘が言うんだから、相当優しい人なんだね 」
「 まぁな 」
必要な物をレジで買え終えると千紘の家に向かった。