恋してセンセイ。
「 誰?知り合い? 」
「 千紘の婚約者の人… 」
「 え!?あの人が…!? 」
翠が驚くのも無理はない。
ブランド物を見にまとっていたあの時の格好とは真逆の、今日はボーイッシュでほぼ女気のない服装だ。
どうしてこの人がここに…?
「 やっと見つけた…!名前も聞いてなかったから探すのに苦労したんだから。ごめん、この子今日借りるわね 」
麗奈さんが翠に言うと、あたしの手を掴み無理やり連れて行かれる。
近くにあった車に強制的に乗せられると、一言も喋ることなく、とある場所で降りた。
「 なんで、ここなんですか? 」