恋してセンセイ。
「 三者面談があるの。五平にお願いしたいんだけど… 」
「 私でよろしければ、お伺いいたします。ですが綺帆様、今年は学校生活最後でございます。ぜひ奥様にお願いしてみてはいかがでしょうか? 」
今まで、お願い事なんてしたこともない…
仕事で忙しいのもわかってるから。
運動会などの学校行事も、今までは田村さんや他の執事、メイドさんたちが来てくれたから寂しくはなかった。
けど、やっぱりお母さんの姿を探している自分がいたんだ…
「 学校の行事等に参加できなかったことに対して、奥様も思い悩む部分があったかと思われます。……今、書斎の方にいらっしゃいますので… 」
多少気遣いながらも、五平は目を細めて
微笑んだ。
きっとあたしたち親子の関係を、一からやり直すきっかけを作ろうとしてくれてる
そう感じた。