恋してセンセイ。
「 あっ、ごめんなさい。忙しいもんね…大丈夫だから!!……じゃあっ 」
「 …いいえ、行くわ 」
扉を開けて出ようとした時、
母は言った。
「 え…っ…、本当に? 」
「 ええ、来週のいつ? 」
「 月曜日… 」
「 日曜日まではニューヨーク支社で仕事だから、月曜の午後には帰ってこれるわ。空港からそのまま学校へ向かうことになると思うから 」
スケジュール帳のような手帳を見ながら
ペンで予定を書き込んでいく。
その手帳にあたしの名前を書かれることが何より嬉しかった。
「 ありがとう…、お母さんっ… 」
そう言うと、母は小さく笑みを浮かべて
頷いた。