恋してセンセイ。





自分のことのように喜んでくれる千紘に
倍に嬉しさを感じる。


「 うんっ、すごく嬉しい… 」


「 綺帆のお母さんに会うんだって思うと…なんか、今から緊張してきた 」


電話越しから伝わる何かしらの緊迫感。


いつも大人の余裕でクールな千紘も
緊張するんだ……


笑ってごまかしてる彼が
ちょっとだけ可愛く見えてくる。


「 ふふっ… 」

「 今、笑ったな…? 」

「 えっ…?わ、笑ってない! 」

「 お仕置き決定。覚えてろよ 」


Sの千紘も嫌いじゃないし…いっか♪




何もかもが順調だった。


でもどこかで、
歯車が狂い始めていたのかもしれない…


まだあたしたちは
それに気づいていなかった。



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