恋してセンセイ。




「 そ、その話…どちらで… 」


「 ごめんなさい…っ!…ごめ…っん…」


今さら謝っても田村さんが
戻ってくるわけじゃない…


許してもらおうなんて思ってないけど


でも謝ることしかできないから…


「 何も知らなくて、笑ったりなんかしてごめん…なさい… 」


五平の返事を待たず、大きな荷物を持ったまま家を出た。


あたし、家を出るんだ…


世間では家出っていうのかな。


いつか戻ってこれる日がくるまで…



「 …行ってきます 」



自分の家をバックに歩き出した。



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