恋してセンセイ。




顔を引き寄せられて軽く唇が触れる。


「 行ってくる 」


「 いって…らっしゃい… 」


歩いていく彼の背中を見送り、部屋へ戻って片付けを終えて一息つこうとソファに座った。


その時、携帯に入っていた着信に気づく。


翠だ…!

しかもこんなにたくさん…


申し訳ない気持ちで掛け直すと、1コールで出た。


「 ちょっと…!綺帆!今どこにいるのよ!? 」


朝からかなりうるさい声…


「 実はいろいろあって…、今は千紘の家に泊まってるんだけど… 」


「 あぁー、待って!今からそっち行くから!すぐに行くからね!! 」


プーップーッ


一方的に電話を切られて数分、
前もって行く準備をしていたのかと思わせるくらい、早くに翠がやってきた。



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