恋してセンセイ。
第9章
新たな挑戦
あの日から1ヶ月後、
特に何も変わらず、いつもと同じ日常が流れていった。
「 綺帆ー!やっと来た〜!待ってたよ」
お母さんの容態も良くなり回復も早いことから、久しぶりに学校へ行くと翠が飛びついてきた。
あの日…おじさんがお父さんだと知った日から、お母さんの病院に行くことはなくなり今に至る。
お母さんも急に来なくなったあたしを
不思議に思ってるに違いない。
でも、きっと、おじさんがお母さんに会いに行ってくれることを信じて
しばらくは待ってみよう。
そう思ったから。
小さい頃にたまたま見た
母が写真を見ながら泣いていた姿。
今思えばあの時の写真は、あたしが引き出しから見つけたこの写真だったんだ。