恋してセンセイ。
修学旅行
あれからあっという間に時は過ぎていき、夏が終わり冬直前の肌寒い秋になっていた。
久しぶりに自分の家に帰る時、正直どういう顔で帰ればいいのか不安もあった。
けど実際に自宅に帰ると
「 おかえりなさいませ、綺帆様。この日をお待ちしておりました。…お元気そうでなによりでございます 」
笑顔で五平が迎えてくれた。
複雑な思いを抱えたまま家を飛び出した
あの日。
申し訳ない気持ちと少し気まずい雰囲気があったものの、何もなかったかのように迎えてくれた五平に
あたしも笑顔で言えたんだ。
「 ただいま。…五平っ 」
お母さんも五平の隣に立ち、一緒に帰りを待っていた。
そしてその周りの執事やメイドたちも
ホッとした表情で笑顔で迎えてくれた。