恋してセンセイ。




「 その会話をたまたま聞いちゃって…
これを機会に別れようって思って伝えたの。一言 " わかった " だけ、言われた 」


そんなことがあったことも知らず、自分の恋愛の相談をしていたことに申し訳ない気持ちになる。


「 ごめんねっ、あたし…… 」


「 綺帆は全然悪くないじゃん!逆にそばにいてくれたから、すぐに忘れることができたし、感謝したいくらいだよ 」


完全に吹っ切れたと言う翠の姿は


今まで悩んでいたことが解決したかのように清々しいように見えた。


その後、たわいもない話で笑いながら盛り上がっていると、時計の針はお昼の12時を指していた。


「 そろそろ戻ろっか 」


その時



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