恋してセンセイ。




可愛いね。なんて言われても下心丸見えで嬉しいって思ったことなかった。

でもこの人は変な感情があるようには見えない。今までの人とは違う_____


「 0時過ぎたんだけど。帰んないの? 」


「 えっ、あぁ…もう少しいる。 」


ブランコを支えてる鉄の棒のところにもたれかかる男性。


「 こんな時間までウロウロしてたら補導されるぞ。 」


「 されたことないから。…なんで未成年だってわかったの? 」


「 んー、なんとなく。雰囲気ってやつ 」


隣でダルそうにもたれながらも普通に話をしてくれる男の人。近すぎず遠すぎないこの距離に今までにない安心感を覚える。


数分前に会ったばかりの知らない人だが、きっとこの人だからなのかもしれない。



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