恋してセンセイ。
人って苦の先にある幸せのためなら、何でも頑張れるみたいだ。
放課後のことを考えながら1日を過ごしていると、長かった授業があっという間に感じる。
「 じゃああたしは優子ちゃんのところにでも行って、時間潰しとくから。帰る時は一緒だからねっ! 」
「 うん!…じゃあ行ってくる!! 」
教室で一旦翠と別れると早足で生徒指導室に向かう。
……ん?
そういえば生徒指導室ってどこ?
5階まである意外と広い校舎。今、自分のいる場所がわからなくなっていた。
「 翠に電話してみよっ… 」
ポケットから携帯を取り出して通話ボタンを押そうとした、その時
「 花城さん? 」
階段から上がってきたのは先輩だった。